当院では10月より新しいインフルエンザ検査として日本初のAI搭載新医療機器「nodoca」を導入しました。
nodocaは日本ではじめて「新医療機器」として承認を取得し、新たに保険適用になったAI搭載医療機器です。
インフルエンザウイルスに感染すると、初期段階で咽頭に特徴的な変化が現れます。これを「インフルエンザろ胞」と称し、小さな粒々が認められます。しかし、これらは肉眼では判別が難しいため、nodocaがその役割を担います。カメラでのどの奥を撮影し、その画像と問診の結果からAIが自動画像判定し、診断します。
特徴01 痛みが少ない
インフルエンザの検査といえば、綿棒のようなものを鼻に入れ粘膜を採取する方法が一般的でしたが、nodocaはカメラで喉の奥を撮影するだけなので痛みがほとんどありません。
また、従来のインフルエンザ検査は高熱の場合でも発症から12時間後でないと正しく診断できませんでしたが、nodocaは発症後すぐでも診断可能です。
特徴02 数秒~数十秒で判定結果がわかる
nodocaは判定開始から数秒〜数十秒で結果がわかるため、診察から検査完了までをスピーディーに行えます。
検査の流れ
特徴03 保険適用
nodocaによるインフルエンザAI検査料金は、保険が適用されます。 3割負担の方であれば、通常の抗原検査の料金と同じ900円程度です。
nodocaで検査するメリット
インフルエンザは発症早期に診断できれば、ウイルス量が少ない初期に治療が開始できます。そうすれば、つらい症状を早く軽くして、悪化を抑えられる可能性が高まります。
低侵襲・早期診断・早期治療がnodocaでは可能です。これは、患者さんにとって大きなメリットです。
※注意点
- インフルエンザウイルスの有無は判定可能ですが、A型かB型の判別はできません。
- 診断精度:精度は100%ではなく、約80%程度ですが、従来の抗原検査と比べても劣ることはありません。
- 上記の通り、発症から時間が経過すると、感度が低くなるため、発熱後24時間以上経過した方は抗原検査が良いかもしれません。(nodocaを使用するかどうかの判断は医師が行います。)
- コロナ抗原検査も同時に希望される場合は綿棒による抗原検査(インフルエンザはnodocaによる検査+コロナは綿棒による抗原検査)となります。
- 同じ日にインフルエンザ抗原検査とnodocaによる検査は保険上できません。