健康診断結果のご相談に対応しています
健康診断で要再検査・要精密検査を指摘されたなどよく相談を受ける項目について解説しています。こうした指摘を受けた場合には、当院で再検査や精密検査を受けることができます。精密検査で疾患が診断された場合はそのまま治療に進むことができますので、早めにご相談ください。
また、グレーゾーンの項目が多い、まだ大丈夫でも毎年少しずつ悪くなっている、疾患のリスクや注意すべき点を知りたいなど、健康診断や人間ドックの結果で気になることがある場合のご相談も承っています。お気軽にご相談ください。
血圧が高い
診察室血圧で140/90㎜Hgを超える状態が続いていると確認できた際に高血圧と診断されます。受診して高血圧かどうかを調べる必要があります。高血圧と診断された場合には、原因を見極めて患者様ができるだけストレスなく治療を続けられるよう丁寧にサポートしています。
脂質異常
コレステロールには、悪玉の「LDLコレステロール」、善玉の「HDLコレステロール」、中性脂肪の「トリグリセライド(TG)」の3種類があります。TGは空腹時採血で150㎎/dL以下、HDLコレステロールは40㎎/dL未満、LDLコレステロールは140mg/dL以上が脂質異常症の診断基準です。LDLコレステロール120~139mg/dLは境界域高LDLコレステロール血症とされ、リスクを考慮して治療が必要とされることもあります。脂質異常症は症状なく進行して心筋梗塞や脳卒中を起こすリスクがありますので、脂質異常を指摘されたら早めにご相談ください
尿酸値が高い・痛風のリスクを指摘された
尿酸値が高い状態が続く高尿酸血症には、激しい痛みを伴う痛風発作や尿路結石を起こすリスクがあり、腎臓の機能にもダメージを及ぼします。当院では、血液検査や尿検査で原因を確かめた上で、患者様の状態に合わせた処方を行い、尿酸値を改善するための生活習慣の見直しなどのサポートを行っています。
腎臓の数値が基準値を超えている
クレアチニンや尿素窒素は腎臓の状態を確かめるために調べています。この数値が高い場合、老廃物の体外への排出が十分ではなく、腎臓の機能が低下している可能性があります。腎臓の機能が受けたダメージを回復することは困難ですので、放置してしまうと慢性腎臓病から腎不全を発症し、透析治療や腎移植が必要になってしまいます。当院では腎臓内科の診療を行っています。早めに適切な治療を受けて、腎臓の機能を守りましょう。
血糖値が高い
糖尿病や糖尿病予備群の可能性がある状態です。糖尿病は命に関わる合併症やQOLを大きく下げる合併症が起こる可能性のある病気であり、免疫力や治癒力の低下をもたらす病気です。糖尿病予備群の段階であれば、ライフスタイルや好みを考慮した無理のない食事療法や運動療法で発症の予防が可能です。
尿の異常
これまでの健康診断で何度かたんぱく尿や尿潜血が指摘されている場合、慢性腎臓病が疑われます。尿検査は前日の食事や体調などに影響を受けますので、指摘を受けて精密検査を受けても問題がなく放置してしまう傾向があります。ただし、尿の異常を繰り返す場合は、腎機能が低下している可能性が高く、慢性腎臓病が進行して腎不全を起こす可能性があります。安心して日々を送るためにも放置せず、早めにご相談ください。
肝臓の異常
血液検査のアルブミン・ビリルビン・AST・ALT・YGTP・ALPといった項目は、肝臓の働きを把握するために行われます。こうした数値に異常がある場合には、肝臓の働きが低下している可能性があります。肝臓はたんぱくの合成と栄養の貯蔵、有害物質の解毒と分解、消化に不可欠な胆汁の合成と分泌という重要な役割を担っています。肝機能の低下は、飲酒、コレステロール、薬、ウイルスなどによって生じますが、悪化するまで症状を起こしません。健康診断で異常を指摘されたら早めに受診し、血液検査や腹部エコー(超音波)検査などを受けて、状態に合わせた適切な治療を受ける必要があります。
貧血
貧血は、ヘマトクリット値・赤血球数・血色素量(ヘモグロビン濃度)を指標として診断されます。健康診断で貧血を指摘された場合、赤血球が不足していると考えられます。原因を確かめるためにMCV数値を調べ、MCVが小さい場合は鉄分不足によって貧血が生じています。鉄欠乏性貧血は主に摂取する鉄分の不足によって生じますが、胃潰瘍や大腸疾患など消化管に出血があって生じている可能性もあります。貧血は鉄欠乏貧血以外にも多くの疾患で生じる症状です。深刻な疾患もありますので、指摘されたら早めに受診して原因を確かめましょう。
腎機能低下
日本の慢性腎臓病(CKD)患者数は1330万人と推定されており、新たな国民病と呼ばれています。腎臓の機能低下は症状を起こさないまま徐々に進行し、障害を受けた部分の回復が困難なことから悪化すると透析治療や腎移植が必要になります。健康診断などで尿検査異常を指摘されたら、早期発見のチャンスだとお考えください。慢性腎臓病は、早期に適切な治療をはじめることが最も有効な腎不全の予防になります。
腎臓機能を調べる検査には、血清クレアチニン値や尿たんぱく定性検査などがありますが、時間をおいて何度か検査を行ってはじめて正しい評価が可能になるケースもあります。当院では腎臓内科の診療を行っており、基礎疾患や服用している薬、ライフスタイル、体質なども踏まえた状態の評価や治療を提供しています。腎機能低下や慢性腎臓病などの疑いを指摘されたら、早めにご相談ください。